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外出中・出張中の社員が被災したら?会社が決めておきたいルール

出張先で災害が発生しスマートフォンで会社へ安否と現在地を連絡する社員のイメージ

取引先へ向かう途中、大きな地震が起きた。電車は止まり、会社からも自宅からも離れている。そんなとき社員は、「会社へ戻る?家へ帰る?それとも今いる場所に残る?」と判断に迷います。

営業や出張が多い会社では、社員がオフィス以外で被災する可能性も考えておく必要があります。災害が起きてから上司の指示を待つのではなく、外出中でも社員自身が最初の行動を判断できるルールを作っておきましょう。

会社で決めたいのは、この5つ。

① まず自分の安全を確保する
② 会社へ安否と現在地を連絡する
③ 無理に帰社・帰宅しない
④ 待機・宿泊・移動の判断基準を決める
⑤ 取引先や予定変更の連絡ルールを決める

まず会社へ戻る、ではない

外出中に災害が起きると、「一度会社へ戻らなければ」と考えてしまうかもしれません。しかし、交通機関の停止や道路の混乱、火災などが起きている状況では、移動すること自体が危険になる場合があります。

中小企業庁のBCP指針でも、在宅時・通勤中・就業時間内の外出中など会社以外で地震に遭う場合を想定し、会社へ連絡することに加えて、出社するかどうかなどの対応をあらかじめ決めておくことが示されています。

「会社に戻れる?」より先に「今いる場所は安全?」。

まず身の安全を確保し、周囲の被害や交通状況を確認してから次の行動を判断します。

会社へ伝えるのは「無事です」だけじゃない

会社が知りたいのは、社員が無事かどうかだけではありません。今どこにいるのか、その場所で待機できるのか、移動できる状況なのかまで分かると、その後の対応を判断しやすくなります。

外出中の安否連絡で伝えたいこと

・本人にけがはないか
・現在いる場所
・周囲の被害状況
・安全な場所で待機できるか
・帰社・帰宅できそうか

電話がつながらないことも想定し、安否確認システム、メール、チャットなど複数の連絡方法を決めておきましょう。安否確認の基本は、 災害時、社員と連絡がつかない。オフィスの安否確認ルールを作ろう でも紹介しています。

「帰社」「帰宅」「待機」の判断基準を作る

災害時に毎回、上司へ「帰っていいですか?」と確認する状態では、連絡が集中すると判断が止まります。そこで、社員が自分でも行動を選べる基準を作っておきます。

状況 考え方
現在地が安全 無理に移動せず、その場で情報を確認する
会社へ安全に戻れる 会社の指示やルールに沿って判断する
交通機関が停止 むやみに長距離移動を始めない
現在地に危険がある 近くの安全な場所へ避難する
遠方への出張中 安全な宿泊先の確保も含めて判断する

特に首都圏では、大規模災害時に一斉に移動すると道路や駅周辺の混乱につながるため、東京都も「むやみに移動を開始しない」ことを帰宅困難者対策の基本としています。

帰宅困難者対策については、 災害時の帰宅困難者対策|企業が準備すべきこと もあわせて確認してください。

遠方への出張なら「宿泊する」選択肢も決めておく

大阪へ出張中に東京で大きな地震が起きた。あるいは出張先で新幹線や飛行機が止まった。そんなとき、社員が自分の判断でホテルを取っていいのか、翌日の予定をどうするのかが決まっていないと動きにくくなります。

会社では、防災マニュアルや出張規程などに、災害時に宿泊が必要になった場合の連絡先、承認方法、費用の扱いを決めておくと実務的です。

災害時は「通常の出張ルールでは決められないこと」が起きる。

責任者へ連絡できない場合でも、社員が安全を優先して一定の判断をできるルールにしておくと動きやすくなります。

取引先にいる社員は、相手先のルールも確認する

取引先のオフィスや工場、商業施設などで被災した場合は、その施設の避難誘導に従う場面もあります。社員には「まずその場所の安全確保を優先し、落ち着いてから自社へ連絡する」という基本ルールを共有しておきましょう。

商談や訪問予定についても、本人が無理に予定を継続するのではなく、安全確保を優先して中止・延期できることを社内で明確にしておくことが大切です。

営業職なら「持ち歩く備え」も考える

外出の多い社員は、会社の備蓄庫から離れた場所で被災する可能性があります。スマートフォンだけでなく、モバイルバッテリーや飲料水など、移動中に最低限使えるものを持つことも一つの備えです。

すべてを会社から支給する必要はありませんが、外勤社員向けに「持っておくとよいもの」を社内で共有したり、防災ポーチを用意したりする方法もあります。

持ち歩く防災用品については、 防災ポーチの中身|普段のバッグに入れたい最低限の備え も参考にしてください。

防災マニュアルに「会社の外」を追加する

防災マニュアルが「オフィスで地震が起きた場合」だけになっていないでしょうか。営業、出張、在宅勤務など働く場所が広がるほど、会社の外で被災するケースも増えます。

  • □ 外出中の連絡方法は決まっている?
  • □ 帰社・帰宅・待機の基準はある?
  • □ 出張先で宿泊が必要になったらどうする?
  • □ 上司と連絡がつかなくても判断できる?
  • □ 取引先で被災した場合の基本行動を伝えている?

会社のルール全体を整理するなら、 企業の防災マニュアル、何を書く?最低限入れたい10項目 も確認しておきましょう。

まとめ|「会社にいない社員」を防災から外さない

災害は、全員がオフィスにそろっている時間に起きるとは限りません。営業先、移動中、地方への出張中など、社員がそれぞれ別の場所にいる可能性があります。

会社で決めたい順番

まず安全を確保する
↓
安否と現在地を連絡する
↓
周囲の状況を確認する
↓
帰社・帰宅・待機を判断する
↓
必要なら宿泊や予定変更を行う

「何かあったら会社に連絡して」だけではなく、「連絡したあと、どう動く?」まで決めておく。 外勤や出張が多い会社ほど、一度ルールを確認しておきたいポイントです。

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