水はある。
非常食も、 3食×3日分ある。
でも、その1日分。何kcalありますか?
朝はビスケット。 昼はアルファ米。 夜はスープ。
「3食あるから大丈夫」と思っていても、 中身によってはエネルギーが少ないことがあります。
非常食は、 「何食ある?」の次に「何kcalある?」 まで見ておくと、備蓄の弱点が見えてきます。
まずここだけ。
災害時に全員が一律で 「1日2,000kcal必要」 という意味ではありません。
必要なエネルギー量は、 年齢・性別・体格・活動量などによって変わります。
災害時、1日2,000kcalあればいい?
防災の食事を調べると、 「1日2,000kcal」 という数字を見かけることがあります。
この数字には、 厚生労働省の資料という根拠があります。
厚生労働省は、 避難所で食事を提供するときの計画・評価に使う参照量として、 1歳以上・1人1日当たり2,000kcal を示しています。
あわせて、 たんぱく質55gなどの参照量も示されています。
ただし、2,000kcal=全員の必要量ではありません。
これは避難所で食事を提供するときの 「計画・評価の目安」です。
家庭では、 家族の年齢・性別・身体状況・活動量などに合わせて考える必要があります。
つまり、 家庭の非常食では、
2,000kcalをざっくり確認する目安のひとつとして使う。
このくらいの捉え方が分かりやすいです。
「3食ある」だけでは足りないことも
非常食を確認するとき、 つい数だけ見てしまいます。
3日分なら、
3食 × 3日 = 9食。
これで安心。
……とは限りません。
たとえば、 1食200〜300kcal程度の食品を3回食べても、 1日の合計は1,000kcalに届かないことがあります。
そこで一度、 家にある非常食を1日分だけ並べてみるのがおすすめです。
パッケージの「熱量 ○○kcal」を足してみる。
これだけで、 今の備蓄でどれくらいエネルギーを取れるのか見えてきます。
1日分は「主食+主菜+補食」で考える
カロリーが少なかった。
じゃあ、 何を増やす?
まず考えたいのは、 主食だけで終わらせないこと。
農林水産省も、 災害時は主食だけでなく、 肉・魚・卵・大豆などの主菜や副菜を組み合わせることをすすめています。
主食|まずエネルギー源を確保
ごはん。 パン。 麺。
主食は、 災害時の大切なエネルギー源です。
非常食なら、 水やお湯で戻せるアルファ米も選択肢になります。
尾西食品 アルファ米 五目ごはん 100g
1食100gで377kcal。 お湯または水を注いで食べられるアルファ米で、5年保存に対応しています。 非常食を「何食あるか」だけでなく「1食で何kcal取れるか」で考えるときにも分かりやすい主食です。
※価格・在庫状況は各販売ページでご確認ください。
主菜|缶詰やレトルトをプラス
ごはんだけ7日分。
これだと、 食事がかなり偏ります。
そこで、
- サバ缶
- ツナ缶
- 焼き鳥缶
- 豆の缶詰
- レトルトカレー
- 丼もののレトルト食品
などもプラス。
肉・魚・豆類などを組み合わせれば、 たんぱく質を取りやすくなります。
補食|「ちょっと足りない」を埋める
実は、 防災備蓄で便利なのがおやつです。
ビスケット。 チョコレート。 ナッツ。 栄養補助食品。 ようかん。
少量でもエネルギーを追加しやすく、 食事だけでは足りない分を補えます。
農林水産省も、 家庭備蓄にチョコレートやビスケットなどの菓子類を取り入れる例を紹介しています。
カロリーメイト ロングライフ チョコレート味
2本で200kcal。 調理や食器が不要でそのまま食べられ、賞味期限3年の備蓄専用タイプです。 「1日の非常食を並べたら少しカロリーが足りない」というときの補食として組み合わせやすい商品です。
※価格・在庫状況は各販売ページでご確認ください。
井村屋 えいようかん 60g×5本
1本で171kcalを補給でき、水や調理なしでそのまま食べられる保存用ようかんです。 賞味期間は5年6か月。 食欲が落ちているときや、食事の合間に少しエネルギーを追加したいときにも使いやすい非常食です。
※価格・在庫状況は各販売ページでご確認ください。
非常食を「1日分」に並べてみる
備蓄をチェックするときは、 棚に入れたまま数えるだけではなく、 一度1日分に分けてみます。
たとえば、
朝
パン・ビスケット+飲み物
昼
アルファ米+魚や肉の缶詰
夜
パックごはん+レトルト食品+スープ
補食
カロリーメイト・ようかん・ナッツなど
そして、 パッケージの栄養成分表示を見ながら、 1日の合計kcalを足します。
思ったより少なければ、 主食や補食をプラス。
十分にありそうなら、 次はたんぱく質や野菜類も確認します。
3日分・1週間分も「カロリー」で見てみる
たとえば、 厚生労働省の避難所向け参照量である 1日2,000kcal を単純な確認例として使うと、
| 期間 | 計算例 |
|---|---|
| 1日 | 約2,000kcal |
| 3日 | 約6,000kcal |
| 7日 | 約14,000kcal |
となります。
これは「1人に必要な量」を決める表ではありません。
2,000kcalを仮の基準にした、 備蓄量を確認するための計算例です。
実際の必要量は、 年齢・性別・身体状況・活動量などによって異なります。
また、 子どもや高齢者、 食物アレルギーがある人、 食事に配慮が必要な人などは、 それぞれに合った食品を別途用意しておきます。
非常食そのものの必要量は、 非常食は何日分必要?3日分は何食?家族人数別の備蓄量 でも詳しく紹介しています。
カロリーだけ高ければOK、でもない
ここまでカロリーの話をしてきました。
でも、 2,000kcal取れれば何を食べてもいい という意味ではありません。
災害直後は、 パン。 おにぎり。 麺類。
どうしても、 炭水化物に偏りやすくなります。
生活が長引くなら、 肉・魚・豆などのたんぱく質源や、 野菜類も少しずつ加えます。
農林水産省も、 災害時でも主食+主菜+副菜のバランスを考えることが大切としています。
こんな順番で考えるとラクです。
まず食べられる
↓
エネルギーを確保する
↓
主菜・副菜もプラスする
完璧な献立を作る必要はありません。
まずは、 「ごはんだけ7日分」になっていないか。
そこから確認します。
食べ慣れたものも入れておく
災害時は、 いつも通り食べられるとは限りません。
緊張。 疲労。 暑さ。 寒さ。
食欲が落ちることもあります。
だから、 非常食だけを別に買ってしまい込むより、 普段食べているものも少し多めに備えるのがおすすめです。
農林水産省も、 普段使う食品を多めに買い、 使った分を補充するローリングストックを紹介しています。
カセットコンロで作れる食事は、 災害時にカセットコンロで作れる簡単レシピ5選 も参考にしてください。
5分でチェック|その非常食、カロリー足りてる?
- □ 非常食のカロリー表示を確認した
- □ 1日分を並べて合計kcalを確認した
- □ ごはん・パンなどの主食がある
- □ 肉・魚・豆などの主菜もある
- □ 補食になる食品を用意している
- □ 3日〜1週間分を想定している
- □ 家族が食べ慣れている食品も入っている
全部を買い直す必要はありません。
まず、家にある非常食を1日分だけ並べる。
そして電卓で足してみる。
それだけでOKです。
まとめ|「何食ある?」の次は「何kcalある?」
非常食を、 3日分。 1週間分。
食数でそろえるのは大切です。
でも、 もう一歩だけ。
「この1日分で、どれくらいエネルギーを取れる?」
パッケージのカロリー表示を見て、 一度足してみてください。
2,000kcalは、 避難所での食事提供に使われる参照量であり、 全員共通の必要量ではありません。
だからこそ、 自分や家族が食べる非常食を、実際に並べて確認する。
食数だけじゃなく、 エネルギーまで備える。
それが、 「本当に数日食べられる備蓄」にするポイントです。
非常食とあわせて、 防災用の水は何リットル必要?家族人数別の備蓄量 も確認しておきましょう。
参考情報
- 厚生労働省|避難所における食事提供の計画・評価のために当面の目標とする栄養の参照量
- 農林水産省|家庭備蓄ポータル
- 農林水産省|災害時に備えた食品ストックガイド
- 尾西食品|100g尾西の五目ごはん
- 大塚製薬|カロリーメイト ロングライフ
- 井村屋|えいようかん
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