「防災グッズは一応そろえた。でも、高齢の親がいる場合ってこれだけで大丈夫?」
実は、高齢者の防災で大事なのは、 特別な防災セットを買うことではありません。
いつもの薬。いつもの食事。いつものメガネ。
普段ないと困るものを、 災害のときにも使えるようにしておくことが大切です。
まずは難しく考えなくてOK。 「薬・食事・避難」の3つから見直してみましょう。
これだけチェック!
- 薬:いつもの薬とお薬手帳をすぐ持ち出せる?
- 食事:普段食べられるものを備えてる?
- 必需品:メガネ・補聴器・入れ歯はすぐ取れる?
- 避難:避難所まで本当に行ける?
- 避難後:水分・トイレ・口のケアも忘れずに
まずは「これがないと困る」を3つ探そう
高齢者の防災は、 防災グッズ売り場へ行く前に 普段の生活を見直すところから始めると簡単です。
たとえば、
- 毎日飲んでいる薬
- メガネ
- 補聴器と電池・充電器
- 入れ歯とケース
- つえ・歩行器
- 大人用おむつ・尿取りパッド
- いつも食べている介護食品
この中に、 「なくなったらかなり困るもの」があるはずです。
特にメガネや補聴器、つえは、 避難するときにも必要です。
「家にあるから大丈夫」ではなく、 夜中でもすぐ取れる場所にあるか まで確認しておきましょう。
薬、ちゃんと持ち出せる?
毎日薬を飲んでいる場合は、 災害で病院や薬局へすぐ行けないことも考えておきたいところです。
ただし、 自己判断で薬を多めにためておくのはNG。
普段の診察や薬局で、 「災害のときに備えて、どのくらい手元に置けますか?」 と相談しておくと安心です。
お薬手帳は「いつもの場所」に置かない
お薬手帳が家にあっても、 地震のあと取りに行けなければ意味がありません。
非常持ち出し品の近くなど、 すぐ持って出られる場所に置いておきましょう。
スマホで薬の情報を確認できるようにしておくのも便利ですが、 充電切れに備えて紙でも確認できると安心です。
1枚メモがあると、かなり助かる
本人がうまく説明できないときに備えて、 次の情報を1枚にまとめておくと便利です。
- 持病
- 飲んでいる薬
- アレルギー
- かかりつけ医・薬局
- 家族の連絡先
- ケアマネジャーなどの連絡先
在宅酸素療法や人工呼吸器など、 電気を使う医療機器がある場合は、 停電したらどうするかも事前に確認しておきましょう。
非常食、「食べられるか」まで考えてる?
非常食を備えていても、 本人が食べられなければ困ります。
かたいものが食べにくい。 飲み込みに配慮が必要。 食事制限がある。
そんな場合は、 「高齢者向け」ではなく「普段食べられるもの」 を基準に選ぶのがポイントです。
| 普段の状態 | 備えておきたいもの |
|---|---|
| 普通に食べられる | 普段のレトルト食品・缶詰 |
| かたいものが苦手 | おかゆ・やわらかい食品 |
| かむ力が弱い | 普段使っている介護食品 |
| 飲み込みに配慮が必要 | 普段の食形態・とろみ調整食品 |
| 食事制限がある | 医師・管理栄養士等の指示に合った食品 |
いつもの介護食品を少し多めに
普段から介護食品を使っているなら、 防災専用品を別に買う必要はありません。
いつもの食品を少し多めに買って、 食べた分だけ補充する。
これならローリングストックとして無理なく続けられます。
キユーピー やさしい献立 なめらかごはん 150g×6個
普段から「なめらかごはん」を食べている方なら、 そのままローリングストックに取り入れやすい商品です。 災害時用に初めて買うのではなく、 本人が普段食べている食事形態に合うか確認して備えましょう。
※本人のかむ力・飲み込む力に合う食品を選んでください。価格・在庫・賞味期限等は各販売ページでご確認ください。
とろみ剤も「いつものもの」を
普段からとろみ剤を使っているなら、 災害時も同じ商品を使えるようにしておきます。
災害時だからと自己判断で濃さを変えない ことも大切です。
キユーピー やさしい献立 とろみファイン 1.5g×50本
1.5gずつの個包装なので、 普段使っている方が持ち出し袋に分けて入れておくのにも便利です。 使い方やとろみの濃さは、普段受けている専門職の指導に従ってください。
※使用方法や適切なとろみの程度は、医師・歯科医師・管理栄養士・言語聴覚士などの指導に従ってください。
非常食を何日分備えるか迷ったら、 非常食は何日分必要?3日分は何食? も参考にしてください。
避難所の場所より「そこまで行ける?」
避難所を調べて終わりになっていませんか?
高齢者の場合は、 そこまで本当に移動できるか まで考えておきたいところです。
- 歩いて行ける?
- 急な坂や階段はない?
- 車いすで通れる?
- 誰が付き添う?
- 家族がいない時間はどうする?
地図を見るだけでなく、 一度実際にルートを確認しておくと安心です。
「高齢者等避難」が出たらどうする?
風水害では、 警戒レベル3が「高齢者等避難」です。
危険な場所にいて、 避難に時間がかかる人は この段階から避難を始めます。
ただし、 高齢者なら必ず避難所へ行く、という意味ではありません。
まずはハザードマップで、 自宅が危険な場所にあるか を確認しておきましょう。
一人で避難できないなら、家族だけで抱え込まない
自力での避難が難しい人には、 市町村が作る個別避難計画の対象になる場合があります。
「どこへ避難する?」 「誰が手伝う?」 「どんな支援が必要?」
といったことを事前に整理する仕組みです。
気になる場合は、 自治体の防災・福祉担当、 地域包括支援センター、 ケアマネジャーなどに相談してみてください。
避難できたら終わり、じゃない
避難したあとも、 体調を崩さないための準備が必要です。
特に意識したいのが、 水分・トイレ・口のケアです。
「トイレが心配だから水を飲まない」は避けたい
避難所では、 トイレまで歩くのが大変だったり、 使いにくかったりすることがあります。
その結果、水分を控えてしまうことも。
携帯トイレや、 普段使っているおむつ・尿取りパッドなども 一緒に備えておきましょう。
水の備蓄量については、 災害時の水の備蓄|どれくらい必要? で詳しく紹介しています。
歯ブラシだけじゃなく「拭くケア」も
断水すると、 歯みがきや入れ歯のケアがいつも通りできないことがあります。
そんなときは、 水を使わずに口の中を拭けるケア用品 もあると便利です。
アサヒグループ食品 オーラルプラス 口腔ケアウエッティー マイルド 100枚
口の中を拭き取るタイプの口腔ケア用ウエットティシュ。 断水時や、うがいが難しいときの備えとして、 歯ブラシや入れ歯用品と一緒に置いておくと便利です。
※歯ブラシ等による通常の口腔ケアとあわせ、本人の状態に応じて使用してください。
最後に10個だけチェック
- □ いつもの薬について医師・薬剤師に相談した
- □ お薬手帳をすぐ持ち出せる
- □ 持病・薬・連絡先をまとめたメモがある
- □ メガネ・補聴器・入れ歯をすぐ取れる
- □ 普段食べられる食品を備えている
- □ 必要な介護食品・とろみ剤がある
- □ 携帯トイレ・口腔ケア用品がある
- □ ハザードマップを確認した
- □ 避難先まで実際に行けるか確認した
- □ 一人で避難が難しい場合の支援方法を確認した
まとめ|全部やらなくてOK。まず1つから
高齢者の防災というと、 なんだか準備することが多く感じます。
でも、最初から全部そろえなくても大丈夫です。
まずは、 「これが使えなくなったら一番困るもの」を3つ 考えてみてください。
薬なのか。 メガネなのか。 食事なのか。 避難の手段なのか。
そこから1つずつ備えていけばOKです。
家庭全体の防災用品も見直したい方は、 防災グッズおすすめ10選 も参考にしてください。
参考情報
- 総務省消防庁|避難行動要支援者に係る避難の実効性の確保
- 内閣府|避難情報に関するガイドライン
- 内閣府|避難行動要支援者・個別避難計画
- 農林水産省|要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド
- 厚生労働省|被災地での健康を守るために
- キユーピー|やさしい献立 なめらかごはん
- キユーピー|やさしい献立 とろみファイン
- アサヒグループ食品|オーラルプラス 口腔ケアウエッティー マイルド
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