「非常食を1週間分備えましょう」と言われても、実際にスーパーへ行くと何を何個買えばいいのか迷います。7日×3食なら21食ですが、アルファ米を21袋買えば完成、というわけでもありません。
大切なのは、「非常食が21個あるか」ではなく、「その内容で7日間ちゃんと食べ続けられるか」。ご飯だけでなく、おかず、水、野菜系の食品、甘いものまで組み合わせて考えてみましょう。
1週間分は、この5つで考える。
主食
+ 主菜
+ 野菜・汁物
+ 水
+ お菓子・嗜好品
農林水産省では、家庭の食品備蓄について最低3日分から1週間分×人数分を備えることが望ましいとしています。専用の非常食だけで固めず、普段食べている食品も組み合わせるのが現実的です。
1週間なら、まず21食分を考える
1日3食なら、1人7日間で21食です。ただし「21食=21個の商品」と考える必要はありません。パックご飯と缶詰で1食、パスタとソースで1食というように、食品を組み合わせて21回の食事を作ります。
また、パックご飯、レトルト食品、缶詰、乾麺、シリアルなど、普段の食品にも常温で保存しやすいものがあります。少し多めに買い、食べた分を補充するローリングストックなら、非常食だけを大量購入する必要もありません。
そもそも何日分備えるべきか迷っている場合は、 非常食は何日分必要?家庭で備えたい食料備蓄の目安 も参考にしてください。
大人1人・1週間分は何を用意する?
農林水産省が紹介している大人1人・1週間分の備蓄例では、水や米だけでなく、レトルト食品、缶詰、麺類、野菜ジュース、菓子類などを幅広く組み合わせています。
| 種類 | 1週間分の考え方 |
|---|---|
| 水 | 1日約3L × 7日=約21L |
| 米 | 2kg程度 |
| パックご飯 | 3個程度 |
| カップ麺 | 3個程度 |
| 乾麺 | そうめん・パスタなど |
| レトルト食品 | カレー・丼の具・パスタソースなど |
| 缶詰 | 魚・肉・豆・果物など |
| その他 | 野菜ジュース・スープ・海苔・菓子など |
これは「必ずこの数量を買う」というリストではありません。朝はパン派、麺をよく食べる、ご飯が好きなど、普段の食生活に近づける方が無理なく食べ続けられます。
非常食1週間のメニュー例
では実際に、7日間をどう組み立てればいいのでしょうか。ここでは大人1人を想定して、常温保存しやすい食品を中心にしたメニュー例を作りました。
| 日 | 朝 | 昼 | 夜 |
|---|---|---|---|
| 1日目 | シリアル+飲料 | パックご飯+魚缶 | ご飯+レトルトカレー+野菜ジュース |
| 2日目 | 保存パン+果物缶 | アルファ米+焼き鳥缶 | パスタ+レトルトソース+スープ |
| 3日目 | ビスケット+ナッツ | カップ麺+海苔 | ご飯+牛丼の具+即席みそ汁 |
| 4日目 | シリアル+ドライフルーツ | アルファ米+ツナ缶 | ご飯+さば缶+野菜スープ |
| 5日目 | 保存パン+野菜ジュース | パスタ+ツナ・ソース | ご飯+レトルト丼+乾燥野菜 |
| 6日目 | オートミール+スープ | アルファ米+缶詰 | ご飯+レトルトカレー+野菜ジュース |
| 7日目 | ビスケット+ナッツ+果物缶 | カップ麺+乾燥わかめ | 好きな非常食+スープ+甘いもの |
ポイントは、毎食アルファ米にしないこと。ご飯・麺・パンを入れ替え、カレー、魚、肉など味も変えると、1週間でも食事が単調になりにくくなります。
「21食ある」だけでは足りない
アルファ米を21袋用意すれば、数字だけなら1週間分です。でも、それだけでは食事が主食に偏ってしまいます。1週間を想定するなら、食数だけでなく中身を見ることが大切です。
確認したいのは「何食ある?」だけじゃない。
主食はある?
たんぱく質はある?
野菜系の食品はある?
カロリーは足りる?
7日間、無理なく食べられる?
特に見落としやすいのがカロリーです。非常食の必要量については、 非常食は何kcal必要?災害時に不足しやすいカロリーの考え方 でも詳しく解説しています。
主食はアルファ米だけにしない
主食はエネルギーを確保するうえで重要ですが、ご飯だけを大量に備えると飽きやすくなります。アルファ米、パックご飯、パスタ、そうめん、カップ麺、保存パンなどを組み合わせておくと食べやすくなります。
一方、アルファ米は長期保存しやすく、水でも作れる商品があるため、災害用の主食として便利です。普段の食品と長期保存食を組み合わせておくと、1週間分を作りやすくなります。
おすすめ①|尾西食品 アルファ米12種類セット
「とりあえず主食の備蓄を増やしたい」という場合は、味の違うアルファ米をまとめて備えておく方法があります。同じ味を大量に買うより、選択肢がある方が食べ続けやすくなります。
尾西食品 アルファ米 12種類セット
尾西食品のアルファ米を12種類まとめて備えられるセット。長期保存しやすく、お湯だけでなく水で調理できる商品もあるため、電気やガスが使えない状況でも活用できます。これだけで1週間分すべてをまかなうのではなく、缶詰やレトルト食品と組み合わせて主食部分を補う使い方がおすすめです。
※セット内容・賞味期限・アレルギー物質は、購入時に各販売ページの商品表示をご確認ください。
おかずは缶詰とレトルトを組み合わせる
主食をそろえたら、さば缶、ツナ缶、焼き鳥缶、豆の缶詰、レトルトカレー、丼の具などを追加します。特に、開けてそのまま食べられる食品があると、熱源が使えない状況でも食事を取りやすくなります。
「非常食は全部温めて食べる」と考えないことも大切です。常温でも食べられるものを何食か入れておけば、水やカセットボンベの節約にもつながります。
1週間なら野菜系の食品も入れたい
非常食を買うと、ご飯・パン・麺など主食が中心になりがちです。そこで1週間分を考えるときは、野菜ジュース、野菜スープ、乾燥野菜、海藻、果物缶なども加えておきましょう。
普段の食事とまったく同じ栄養バランスを再現するのは難しくても、「主食だけ」にならないよう組み合わせるだけで、備蓄の内容はかなり変わります。
おすすめ②|カゴメ 野菜の保存食セット
ご飯や麺は用意したのに、野菜系の備蓄がほとんどない。そんな家庭で追加しやすいのが、長期保存用の野菜飲料やスープです。
カゴメ 野菜の保存食セット
長期保存用の野菜飲料と野菜スープを組み合わせた保存食セット。ご飯や麺に偏りやすい非常時の食事へ、野菜系の食品を追加できます。野菜スープは常温でも食べられるため、温められない場面にも使いやすい備蓄です。
※セット内容・賞味期限・原材料は変更される場合があります。購入時に各販売ページの商品表示をご確認ください。
水は1人1週間で約21Lが目安
食品を1週間分そろえても、水が足りなければ困ります。農林水産省の備蓄例では、飲料水と調理用水を合わせて1人1日おおよそ3Lが目安です。
7日なら約21L。2Lペットボトルなら、6本入り2箱で24Lです。飲む水だけでなく、アルファ米を戻す、スープを作るといった調理にも使うことを忘れないようにしましょう。
家族人数別の水の量は、 防災用の水は何リットル必要?家族人数別の備蓄量 で詳しく紹介しています。
温かい食事にはカセットコンロも
水だけで食べられる非常食もありますが、温かいご飯やスープがあると食事の選択肢が増えます。電気や都市ガスが止まった場合に備えて、カセットコンロと予備ボンベも準備しておきましょう。
農林水産省の食品ストックガイドでは、1人・1週間あたりカセットボンベ約6本を備蓄量の例として紹介しています。実際の消費量は火力や調理時間によって変わるため、普段から使って感覚をつかんでおくと安心です。
室内で安全に使うポイントは、 災害時にカセットコンロを室内で使って大丈夫?安全な使い方 も確認してください。
最初の数日は家にある食品も使える
災害が起きたからといって、その瞬間から長期保存食を開ける必要はありません。停電時でも安全に食べられる状態なら、まず冷蔵庫や冷凍庫にある食品を活用し、その後に常温備蓄へ移る方法もあります。
ただし、停電した冷蔵庫の食品は何でも食べられるわけではありません。停電時の判断については、 停電したら冷蔵庫の食べ物は何時間もつ?食べていい食品の判断方法 も参考にしてください。
甘いものも「ぜいたく」ではない
非常食というと、ご飯や水ばかりを優先しがちですが、チョコレート、ビスケット、ようかん、飴などの嗜好品も少し備えておくと食事に変化をつけられます。
農林水産省の備蓄例でも菓子類が挙げられています。7日間すべてを「防災食らしい食事」にせず、普段好きなものも入れておくと続けやすくなります。
家族4人なら基本は4人分
食品備蓄は基本的に人数分必要です。大人4人なら大人1人分を4倍するところから考えますが、子ども、高齢者、持病がある人、食物アレルギーがある人などは必要な食品が異なる場合があります。
特に子どもは、非常時だからといって普段食べないものを急に食べてくれるとは限りません。家族全員を同じ非常食で統一するより、それぞれが食べ慣れているものを入れておきましょう。
子どもの備えについては、 子どもがいる家庭の防災グッズ|年齢別に必要なものを解説 でも紹介しています。
最初から全部買わなくていい
1週間分を一気に買うと、金額も収納量も大きくなります。まだ備蓄がほとんどない家庭なら、まず3日分を作り、普段の買い物で缶詰やレトルト食品を少しずつ増やして7日分へ広げればOKです。
食べたら買い足す。賞味期限が近づいたら普段の食事で食べる。「しまい込む非常食」ではなく「食べながら備える非常食」にすると、賞味期限切れも防ぎやすくなります。
まとめ|「21食ある?」より「7日間食べられる?」
1週間分の非常食は、21個の商品を集めれば完成するわけではありません。主食、主菜、野菜系の食品、水、嗜好品まで組み合わせて、実際の7日間をイメージすることが大切です。
1週間備蓄の基本
7日×3食=21食をベースにする
普段の食品+長期保存食を組み合わせる
水は1人1日約3Lを目安にする
主食だけでなく缶詰・レトルト・野菜系も
カセットコンロと予備ボンベも確認する
「非常食が何食ある?」ではなく、「この内容で7日間ちゃんと食べられる?」。 家にある食品を一度並べて、1日目から7日目までの献立を作ってみてください。
参考情報
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