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災害時の現金はいくら必要?停電・通信障害に備える金額

災害時の停電や通信障害に備えて千円札や小銭など非常用現金を準備するイメージ

コンビニではスマホ決済、スーパーではクレジットカード。普段ほとんど現金を使わない人ほど、災害時に「財布に1,000円しかない」と気づくかもしれません。

停電や通信障害が起きると、スマートフォンのコード決済やカード決済、ATMが一時的に使えなくなる可能性があります。そんなときのために、防災用品と一緒に少額の現金も備えておくと安心です。

先に結論

災害用の現金に全国共通の決まった金額はありません。Bousailyでは、まず1人暮らしなら1万円前後、家族なら2〜3万円程度をひとつの目安として考えます。大切なのは総額だけでなく、千円札と小銭を混ぜておくことです。

災害用の現金に「正解の金額」はない

「防災用に現金はいくら必要?」と検索すると、1万円、2万円、数万円などさまざまな金額が出てきます。ただし、国が「1人○円備蓄してください」と一律の金額を定めているわけではありません。

内閣府や東京都は、災害への備えとして現金や小銭を持つことを案内しています。必要額は、家族人数、普段の移動距離、自宅備蓄の量などによって変わるため、「何日分のお金を持つか」ではなく「災害直後に何を買う可能性があるか」から考える方が現実的です。

なぜキャッシュレスだけでは不安?

キャッシュレス決済の多くは、店舗の決済端末、通信回線、電源などを使います。大規模な停電や通信障害が起きれば、店舗自体が営業していても一部の決済方法が使えなくなる可能性があります。

ATMも同じです。金融機関には災害時の業務継続対策がありますが、すべてのATMが災害直後から通常どおり動くとは限りません。つまり、「銀行口座にお金がある」と「今その場で支払える」は別です。

残高があっても、取り出せなければ使えない。

キャッシュレスをやめる必要はありません。非常時だけ使える「もうひとつの決済手段」として現金を残しておくイメージです。

いくら用意する?Bousailyの目安

自宅に水や食料を備蓄していれば、災害直後に大量の買い物をする必要はありません。そのため、数十万円を自宅へ置くよりも、数日間のちょっとした支払いに使える現金を用意しておく方が実用的です。

世帯 非常用現金の目安
1人暮らし 1万円前後
大人2人 1万5,000〜2万円程度
子どもがいる家庭 2〜3万円程度
車移動・長距離通勤が多い 必要に応じて上乗せ

これは公的な基準ではなく、Bousailyで考える「最初に備えるなら」という目安です。普段から車で遠出する、乳幼児がいる、必要な日用品が多いといった家庭では少し多めに調整してください。

大事なのは「1万円札」より千円札

非常用現金を1万円用意するとしても、1万円札を1枚入れるだけでは使いにくいことがあります。災害時には店舗側のおつりが不足したり、細かい支払いが必要になったりする可能性があるためです。

おすすめは、千円札を中心に、500円玉・100円玉・10円玉も少し混ぜておくこと。東京都も、キャッシュレスが使えない場合に備えて千円札や小銭を準備することを案内しています。

お金 役割
千円札 買い物の中心。最も多めに
500円玉 少額の買い物に便利
100円玉 自販機や公衆電話など
10円玉 公衆電話など細かな支払い
1万円札 少額決済では使いにくい場合も

1万円なら、こんな分け方でもいい

細かく決まりを作る必要はありませんが、たとえば1万円なら「千円札を多め+小銭」という組み合わせにします。

例:1万円の非常用現金

千円札 8枚
500円玉 2枚
100円玉 8枚
10円玉 20枚

小銭を増やしすぎると重くなるので、全部を硬貨にする必要はありません。基本は千円札、そこに数枚ずつ小銭を加えるくらいで十分です。

財布にも3,000〜5,000円くらい残しておく

自宅に非常用現金を置いていても、災害が外出中に起きれば使えません。普段の財布にも、キャッシュレスが使えなくなったときのために少額の現金を残しておくと安心です。

目安としては、千円札数枚と小銭で3,000〜5,000円程度。これなら普段の財布にも入れやすく、「スマホ決済しか持っていない」という状態を避けられます。

日常的に持ち歩く防災用品については、 防災ポーチに何を入れる?普段から持ち歩きたい最低限の防災グッズ も参考にしてください。

10円玉・100円玉は公衆電話でも使う

大規模災害で携帯電話やSNSがつながりにくくなったとき、公衆電話が連絡手段になることがあります。災害時には公衆電話が無料化される場合がありますが、電話機の種類によっては、一度硬貨やテレホンカードを入れてから利用する場合があります。

東京都の「東京くらし防災」では、普段の財布に10円玉と100円玉をそれぞれ5枚以上残しておくことを紹介しています。

小銭は「買い物用」だけではありません。

財布の中に10円玉・100円玉を少し残しておくだけでも、通信障害への備えになります。

災害時、現金は何に使う?

現金を備える目的は、大きな買い物をするためではありません。災害直後から生活が落ち着くまでの「ちょっとした不足」を補うためです。

  • □ 飲料水や食料の追加購入
  • □ 電池やライトなど不足した防災用品
  • □ 衛生用品や生理用品
  • □ 子ども用品
  • □ 移動にかかる費用
  • □ 公衆電話などの小銭

逆に、自宅に水や食料、トイレなどを十分備蓄していれば、災害直後に必要になる現金も減らせます。現金だけを増やすのではなく、「買わなくても数日過ごせる家」にしておくことも重要です。

家庭で必要な水の量については、 防災用の水は何リットル必要?家族人数別の備蓄量 も確認しておきましょう。

「5万円あれば安心」とも限らない

不安になると、できるだけ多くの現金を家へ置きたくなるかもしれません。ただ、災害時には店舗そのものが営業できなかったり、商品が不足したりする可能性もあります。

現金を10万円持っていても、水が売っていなければ買えません。さらに、自宅に多額の現金を保管すると盗難や紛失のリスクも増えます。

「現金をたくさん持つ」より「現金を使わなくても暮らせる備蓄」。

非常用現金は生活備蓄を補うものとして考えましょう。

現金は1か所にまとめない

非常用現金をすべて財布へ入れると、財布をなくしたときに一度に失ってしまいます。普段の財布、自宅の非常用持ち出し袋など、2か所程度へ分けておく方法もあります。

持ち出し袋へ入れる場合は、水濡れを防ぐためファスナー付きの袋や防水ポーチへ。現金が入っている場所を家族で共有しつつ、外から簡単に分からないように保管してください。

停電したらATMへ行く前に情報を確認する

停電や大規模な災害が起きたからといって、すぐATMへ現金を引き出しに行く必要はありません。ATMが停止している可能性もあり、余震や浸水などが続いている状況で外出する方が危険なこともあります。

まず自分と家族の安全を確保し、金融機関の公式サイトや自治体などから営業状況を確認します。停電時に最初に確認したいことは、 停電したらまず何をする?最初に確認したいこと でも解説しています。

現金と一緒に「支払い手段を分散」する

防災では、「現金だけ」「スマホ決済だけ」のどちらかに寄せる必要はありません。普段はキャッシュレスを使いながら、現金も少し残しておく方が選択肢を増やせます。

決済手段 災害への備え
現金 停電・通信障害時の予備
クレジットカード 利用可能な店舗なら継続して使える
スマホ決済 通信・電源が使える場合に便利
銀行口座 生活再建の資金を確保

どれか一つへ頼り切るのではなく、決済手段そのものを分散しておくのが災害への備えになります。

今すぐできる「災害用現金チェック」

  • □ 自宅に非常用の現金がある
  • □ 千円札を中心にしている
  • □ 100円玉・10円玉も少しある
  • □ 普段の財布にも3,000〜5,000円程度ある
  • □ 現金を1か所だけにまとめていない
  • □ 持ち出し用は水濡れ対策をしている
  • □ 家族が保管場所を知っている
  • □ 水・食料など現金以外の備蓄もある

まとめ|「いくら持つ?」より「何を現金で払う?」

災害用の現金には、「1人○万円」という絶対的な正解はありません。大切なのは、停電や通信障害でキャッシュレスが使えなくなったとき、数日間の小さな支払いをどう乗り切るかです。

まず始めるなら

1人暮らし → 1万円前後
家族 → 2〜3万円程度
千円札を多めにする
100円玉・10円玉も少し入れる
普段の財布にも少額の現金を残す

「現金はいくらあれば安心?」ではなく、「停電してカードもスマホも使えないとき、何を現金で払う?」。 まずは今の財布に千円札と小銭が残っているか確認してみてください。

参考情報