真夏の午後、突然停電してエアコンが止まった。昼間なら照明が消えてもすぐには困りませんが、室温は少しずつ上がっていきます。猛暑の時期は、停電そのものより「エアコンが使えない時間が続くこと」が大きな問題になります。
夏の停電対策では、ライトやスマートフォンの充電だけでなく、電気がなくても体を冷やせる準備まで考えておきましょう。暑さが厳しい場合は、家の中で耐え続けず、冷房が使える安全な場所へ移動することも重要です。
夏に停電したら、まずこの順番
① 日差しを遮る
② 室内外の暑さを確認する
③ こまめに水分・塩分をとる
④ 水や風を使って体を冷やす
⑤ 冷却用品を使う
⑥ 暑さが厳しければ涼しい場所へ移動する
夏の停電は「家で耐える」だけで考えない
停電すると「復旧するまで家で待とう」と考えがちですが、真夏は室内でも熱中症になる可能性があります。特に高齢者や子どもなどは、暑さの影響を受けやすいため注意が必要です。
停電が長引き、室内を安全な環境に保てない場合は、冷房が使える公共施設や商業施設、避難先などへの移動も検討します。冷却グッズは便利ですが、危険な暑さの中で無理に過ごすための道具ではありません。
「停電だから家で耐える」ではなく、「この家にいて大丈夫?」。
暑さから逃げられる場所を、平常時からひとつ考えておきましょう。
まず日差しを入れない
停電したら、カーテンやブラインドなどで直射日光を遮ります。特に西日が入る部屋では、日射を減らすことで室温上昇を抑える助けになります。
外の方が涼しく風がある場合は、窓を開けて空気を通す方法もあります。ただし、外気自体が非常に暑い時間帯は、窓を開ければ安全になるとは限りません。室内外の状況を見ながら判断しましょう。
扇風機も停電すれば止まる
家庭用の扇風機は、停電すれば基本的に使えなくなります。そこで備えておきたいのが、バッテリーを内蔵した充電式ファンです。
ただし、小型ファンはエアコンのように部屋そのものを冷やすものではありません。濡れたタオルなどと組み合わせて、肌から熱を逃がすための補助として使います。
おすすめ①|停電中にも使える充電式ファン
RHYTHM Silky Wind Mobile 3.2
充電式で使えるコンパクトなハンディファン。手持ちだけでなく卓上や首掛けでも使いやすく、停電して家庭用扇風機が止まったときの補助になります。普段の外出でも使えるため、防災用品としてしまい込まず充電状態を確認しやすいのもメリットです。
※小型ファンだけで室温を下げることはできません。暑さが厳しい場合は、冷房が使える安全な場所への移動を優先してください。
水が使えるなら「体そのもの」を冷やす
エアコンが使えなくても、水があるならできる対策があります。濡れたタオルを肌に当てて風を送ったり、水で体を冷やしたりすると、熱を逃がしやすくなります。
停電対策というと電源の確保ばかり考えがちですが、「電気を使わずに冷やす方法」も用意しておくと、停電が長引いたときの選択肢が増えます。
おすすめ②|水だけで使えるネッククーラー
大作商事 MAGICOOL マジクール レギュラー
水を含ませて首に巻くタイプのネッククーラー。電源や充電を必要とせず、水分が蒸発するときの気化熱を利用して涼感を得る仕組みです。停電が長引いて充電機器を節約したいときにも使いやすい冷却用品です。
※冷却用品はエアコンの代わりになるものではありません。体調や室内の暑さを確認し、危険な状態では涼しい場所へ移動してください。
冷凍庫が止まっても使える冷却用品を備える
保冷剤は便利ですが、停電が長引けば少しずつぬるくなります。そこで防災用として持っておきたいのが、常温で保管でき、使うときに冷却を始められる瞬間冷却パックです。
首まわりや脇の下、足の付け根などを冷やすことで、体から熱を逃がす助けになります。冷却用品は製品の使用方法を守り、肌へ長時間直接当て続けないようにしましょう。
おすすめ③|電源・冷凍庫なしで使える瞬間冷却
ロッテ ヒヤロン 12個セット
使うときにパックを強く叩いて冷却を始める、使い切りタイプの瞬間冷却パック。事前に冷蔵庫や冷凍庫へ入れておく必要がないため、停電時の備蓄に向いています。12個セットなら家族で使ったり、停電が長引いた場合に複数回使ったりしやすいのもメリットです。
※使い切りタイプなので、家族人数や想定する停電時間に合わせて複数個備えておくと安心です。使用方法・保管方法は製品表示を確認してください。
冷凍ペットボトルを普段から1〜2本
冷凍対応のペットボトルを凍らせておけば、停電直後の冷却にも使えます。溶けたあとは飲料水として使えるため、夏場に普段から1〜2本入れておく方法もあります。
停電中は冷蔵庫や冷凍庫の扉をむやみに開けないことも大切です。庫内の食品をできるだけ守る方法は、 停電したら冷蔵庫の中身はいつまで大丈夫?食品を守る方法 で解説しています。
水分は「のどが渇く前」にとる
停電時は暑さだけでなく、断水が同時に起こる可能性もあります。水分はのどが渇いてから一気に飲むのではなく、こまめに補給することが大切です。大量に汗をかいた場合は、塩分の補給も考えます。
夏の防災では停電と断水を別々に考えず、飲料水の備蓄までセットにしておきましょう。必要量は、 防災用の水は何リットル必要?家族人数別の備蓄量 で確認できます。
高齢者や子どもは早めに暑さから逃がす
高齢者や子どもなどは、暑さへの対応に特に注意が必要です。家族が別室にいる場合でも「暑かったら言ってね」で終わらせず、停電が続いたら定期的に体調を確認しましょう。
冷房が使える安全な場所へ移動できる状況なら、体調が悪くなるまで待つ必要はありません。特に暑さが厳しい日は、早めに移動する選択肢を持っておきます。
クーリングシェルターも確認しておく
自治体によっては、公民館や図書館、商業施設などが「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」として指定されています。自宅周辺にどんな施設があるのか、夏になる前に自治体のWebサイトで確認しておくと安心です。
ただし、停電が起きたから必ずクーリングシェルターが開くわけではありません。災害時には自治体や施設の最新情報を確認してから移動してください。
車へ逃げれば大丈夫?
「家が暑いなら車のエアコンを使えばいい」と考えることもありますが、車内はエアコンを止めると短時間で非常に暑くなることがあります。子どもや高齢者だけを車内へ残すのは避けてください。
また、大雨や台風による停電では道路が冠水している可能性もあります。車での移動が安全とは限らないため、そのときの災害状況を優先して判断しましょう。
発電機を家の中で使うのは絶対NG
停電時に家電を動かすため、携帯発電機を使う場合もあります。しかし、ガソリンなどを燃料とする携帯発電機を屋内で使うと、一酸化炭素中毒につながる危険があります。
携帯発電機は屋内では使用せず、屋外でも排気が窓や出入口から室内へ入らない場所で、必ず製品の取扱説明書に従って使用してください。
熱中症かな?と思ったら
めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、強いだるさなどがある場合は熱中症の可能性があります。まず涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて首まわり・脇の下・足の付け根などを冷やします。
自分で飲める状態なら水分や塩分を補給します。一方、自力で水が飲めない、呼びかけへの反応がおかしい、意識がないといった場合は、無理に飲ませず119番へ連絡してください。
夏になる前に用意しておきたいもの
- □ 飲料水を家族分備蓄している
- □ 充電式・電池式のファンがある
- □ モバイルバッテリーを充電している
- □ 水だけで使える冷却用品がある
- □ 瞬間冷却パックを複数備蓄している
- □ 冷凍対応ペットボトルを凍らせている
- □ 自宅近くの涼しい施設を確認している
- □ 高齢者や子どもの体調確認方法を決めている
停電したときの基本的な確認事項については、 停電したらまず何をする?最初に確認したいこと もあわせて確認してください。
まとめ|「停電して何時間耐える?」ではなく「どう冷やす?」
夏の停電で怖いのは、電気が消えることだけではありません。エアコンが止まり、家の中で暑さから逃げられなくなることです。
夏の停電対策で備えること
日差しを遮る
水分・塩分を確保する
充電式ファンを用意する
水と風で体を冷やす
電源不要の冷却用品も備える
危険な暑さなら涼しい場所へ移動する
「エアコンが止まったら何時間耐えられる?」ではなく、「エアコンが止まったら、どこでどう体を冷やす?」。 夏になる前に、家族で一度考えておきましょう。
参考情報
- 環境省|熱中症予防情報サイト・普及啓発資料
- 環境省|指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)
- 厚生労働省|熱中症予防のために
- 経済産業省|停電時の発電機によるCO中毒や復旧後の通電火災に注意
- RHYTHM|Silky Wind Mobile
- 大作商事|MAGICOOL
- ロッテ|ヒヤロン
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