大雨予報。 自宅は心配だけど、もうひとつ気になるのが駐車場の車です。
「このまま置いておいて大丈夫?」
「立体駐車場に移した方がいい?」
車が冠水しそうなら、 水が来てから動かすのでは遅いことがあります。
移動させるなら、 道路が安全なうちに。
まず結論|車の避難先候補
- 自治体が指定・案内する水害時の車両避難場所
- 浸水や土砂災害のリスクが低い高い場所
- 災害時の利用が認められている立体駐車場の上階
ただし、すでに道路が冠水していたり、 雨風が強くなっているなら、 車より自分の安全が最優先です。
車が冠水しそう。どこに移動する?
とにかく高い場所へ行けばOK、 というわけではありません。
見るのは、 「駐車する場所」と「そこまでの道」の両方です。
1|自治体の「車両避難場所」を確認
自治体によっては、 水害時に車を一時的に移動できる 車両避難場所を用意していることがあります。
公共施設の駐車場だけでなく、 民間施設の立体駐車場などを 水害時に利用できる地域もあります。
ただし、 いつでも自由に使えるとは限りません。
自治体から利用開始が案内された場合だけ使える施設や、 利用可能な時間・場所などが決められている場合があります。
たとえば静岡市では、 台風接近などで市内に相当程度の浸水被害が想定される場合に、 水害時の車両避難場所を利用できる仕組みがあります。
まずは、
「市区町村名+水害 車両避難場所」
で、自宅周辺に制度がないか確認してみましょう。
2|浸水リスクの低い高い場所
近くに車両避難場所がなければ、 高い場所への移動も候補になります。
ただし、 坂の上だから安全とは限りません。
ハザードマップで、
- 洪水
- 内水氾濫
- 高潮
- 土砂災害
などのリスクを確認します。
水には強くても、土砂災害の危険がある場所 では避難先として適しません。
国土交通省・国土地理院の ハザードマップポータルサイト では、住所から周辺の災害リスクを確認できます。
3|利用できる立体駐車場の上階
平坦な地域では、 立体駐車場の上階が車の避難先になる場合があります。
実際に、 自治体と民間施設が協力して、 水害時に立体駐車場などを車両避難場所として利用する地域もあります。
ただし、 「立体駐車場なら勝手に停めていい」わけではありません。
災害時の開放ルール、 利用できる場所、 営業時間などを必ず確認しましょう。
逆に、車を移動しない方がいい場所は?
空いている駐車場を探して走っているうちに、 危険な場所へ入ってしまっては本末転倒です。
- × 浸水リスクのある地下駐車場
- × 河川や用水路の近く
- × 浸水想定区域内の低い平面駐車場
- × アンダーパスを通らないと行けない場所
- × すでに水がたまり始めている道路の先
アンダーパスはルートから外す
道路や線路の下を通る アンダーパスは、 周囲より低くなっています。
大雨では水が集まり、 冠水することがあります。
避難先を決めるときは、 目的地だけでなく、 そこまでのルートに低い場所がないかも確認しておきましょう。
地下駐車場も注意
「屋根があるから安心」と思いやすい地下駐車場。
水害では、 地下へ水が流れ込む可能性があります。
大雨時に車を避難させるなら、 浸水リスクのある地下施設は避けると考えておきましょう。
車を移動するタイミングはいつ?
この記事で一番大事なのがここです。
車を守ろうとして、 大雨の中を運転するのは危険です。
移動させるなら、 道路が冠水する前。
大雨になる前に、 安全な場所へ移しておきます。
こんな状況なら、車を守りに行かない
- 道路がすでに冠水している
- 雨や風がかなり強くなっている
- 河川や用水路が増水している
- 安全なルートを確保できない
- 自分自身の避難が必要になっている
車を移動するために、自分や家族の避難を遅らせない。 これが大前提です。
人が避難するタイミングについては、 大雨・台風で避難するタイミング|警戒レベル別の行動 も確認しておいてください。
運転中に冠水した道路が見えたら?
「浅そうだから行けるかな」
そう見えても、 冠水路には入らないのが基本です。
濁った水では、 道路の深さや状態が分かりません。
国土交通省によると、 水深が車両の床面を超えると、 車内への浸水によって電気装置などに不具合が起き、 エンジンやモーターが停止するおそれがあります。
また、水深がドアの下端にかかると、 水圧によって内側からドアを開けにくくなることがあります。
前方が冠水しているなら、 安全に戻れるうちに引き返す。
「少しくらいなら」と進まないことが大切です。
もし車が水没して動けなくなったら?
万一、 車が動かなくなり水位が上がってきたら、 車を守ることより脱出を優先します。
国土交通省では、 水中へ転落した場合、 窓が水面より上にあるうちにシートベルトを外し、 窓を開けて脱出する方法を案内しています。
- シートベルトを外す
- 窓が開くか試す
- 開けば窓から脱出する
- 窓が開かなければ、脱出用ハンマーを使用する
脱出用ハンマーは、 トランクではなく、運転席からすぐ手が届く場所に固定しておきます。
フロントガラスは脱出口にしない
ここも知っておきたいポイントです。
一般的なフロントガラスには 合わせガラスが使われています。
国土交通省は、 前面ガラスは脱出用ハンマーで割っても ひびが入るだけで脱出できないと案内しています。
ハンマーを使う場合は、 水面より上にある側面または後面のガラスからの脱出を考えます。
ただし、 車種によっては側面や後面にも合わせガラスが使用されています。
自分の車のどの窓が脱出に使えるのかを、 平常時に取扱説明書やメーカー・販売店などで確認しておきましょう。
YPシステム 消棒RESCUE YPS-005
車の水没や事故など、万一の脱出に備えて車内に置いておきたい緊急用アイテム。 ガラスハンマー・シートベルトカッター・車両用消火具の機能を備えています。 いざというときにすぐ使えるよう、運転席から手の届く場所に固定しておきましょう。
※価格・在庫状況・仕様は各販売ページでご確認ください。
雨が降る前に「うちの車はここへ」を決める
大雨が降り始めてから、 スマホで駐車場を探す。
できれば、 その状態は避けたいところです。
平常時に、 「車を逃がすならここ」 を1〜2か所決めておきます。
- □ 自宅駐車場の浸水リスクを確認した
- □ 車の避難先候補を1〜2か所決めた
- □ 駐車場の災害時利用ルールを確認した
- □ 安全な移動ルートを確認した
- □ アンダーパスを通らないルートも決めた
- □ 車内に脱出用ハンマーを固定した
- □ 自分の車の脱出に使える窓を確認した
ハザードマップを見るときは、 自宅だけでなく、 「自宅 → 車の避難先」まで確認するのがポイントです。
玄関まわりの浸水も気になる場合は、 玄関の浸水は何cmから危ない? も確認してください。
自宅の浸水対策なら、 止水板とは?使い方・必要枚数・選び方 でも詳しく紹介しています。
まとめ|車を動かすなら「水が来る前」
車が冠水しそうなとき、 まず探したいのは、
- 自治体の水害時車両避難場所
- 浸水リスクの低い高い場所
- 災害時に利用できる立体駐車場の上階
ただし、 場所より大切なのがタイミングです。
道路が冠水してから、 車を助けに行かない。
大雨予報を見た段階で、 「どこへ移す?どう行く?」 を確認しておきましょう。
今日やるなら、 まず自宅の駐車場をハザードマップで確認。
それだけでも、 次の大雨で迷いにくくなります。
台風前の家全体の準備は、 台風が来る前にやること7つ も参考にしてください。
参考情報
- 国土交通省「水深が床面を超えたら、もう危険!―自動車が冠水した道路を走行する場合に発生する不具合について―」
- 国土交通省「水中に転落したときの脱出方法」
- 国土交通省「豪雨に備えて、車に脱出用ハンマーを備えましょう!」
- 国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト」
- 静岡市「水害時における車両の避難場所のご案内」
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